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ここは夢の途中だ

なぜ、こうまでして旅に出るのでしょうか。

帰る家があり、やるべき仕事があるのに、知らない土地の路地裏や、見知らぬ誰かの作法にわざわざ触れに行きたくなるのです。

その答えは、今のこの場所で明日をより良く生きていくためなのだと思います。

慣れ親しんだ日常に留まりすぎると、どうしても感覚が鈍り、自分自身が少しずつ錆びついていくような錯覚に陥ることがあります。だからこそ、街の喧騒や、そこでしか味わえない料理、記憶に焼き付くような景色を自分の中に取り込みに行くのです。

あの町に住んだらどんな朝を迎えるだろう。 あの店主のような所作で、自分は仕事ができているだろうか。

旅先で拾い集めたそんな「もしもの自分」の断片を胸に、私はまた、今の拠点へと戻ってきます。
その積み重ねが、未来をよりよく生き抜くためのパズルのワンピースだと感じています。


ここは夢の途中です。


今日という日を、昨日より少しだけ軽やかに過ごすために、私はまた自分を更新しに出かけます。


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